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2013年に改定された韓国刑法により、強制わいせつ罪から「親告罪」「反意思不罰罪」の規定が削除されたことにより、被害者が告訴をしなくても（告訴を取り下げても）検察の起訴が可能になりました。
日本では強制わいせつ罪は親告罪に当たり、今回の事件のように被害者女性が告訴を取り下げたら、警察の捜査は終わり、送検もされなければもちろん起訴もされず、裁判は開かれず、刑罰もなければ前科にもなりません。
オンユに関する警察の発表で、オンユの現状を最終確認できるものは次のようなものです。
”在宅起訴の意見で検察に送検する方針”
在宅起訴とは?
在宅起訴とは、被疑者（オンユ）が身柄を拘束されていない状態で起訴されることで、「警察の取り調べが5時間ほど続いた後釈放された」というようなことが報道されていましたが、そのように被疑者が日常生活に戻りながらも、刑事手続は続き、捜査や調査を受け、最終的に検察によって起訴されることが決定されることを言います。
”在宅起訴の意見で”と書かれてある通り、警察は起訴（裁判所に訴えを提起し判決をするよう法定の手続に従って求めること）を決めるわけではなく、それを決めるのは検察です。
現在、その検察に、在宅起訴が妥当であるという意見で、警察から書類送検される予定というところまで報道されています。
書類送検とは?
書類送検とは、身柄（オンユ）を拘束しないで捜査書類だけを検察に送り、検察に起訴・不起訴の判断を要請する行為です。
書類送検されても捜査が終わるわけではなく、警察・検察による捜査を受け、その後、起訴・不起訴の判断が下されます。
仮に起訴された場合には、「被疑者」から「被告人」に呼び名が変わり、略式又は正式裁判のどちらかを受けることになります。
ちなみに略式裁判とは、検察官の請求で、被告人同意の上、検察官の提出した「書面のみ」で審査する裁判手続のことで、簡易裁判所の管轄に属する軽微な事件において取られることの多い手続きです。
これによって出た判決は、書面で言い渡され（略式命令）懲役ではなく罰金刑が科せられることがほとんどですが、略式裁判になった場合は、ほぼ100%有罪となりなんらかの刑が課され、また前科がつくことになります。
ただ、身柄を拘束される送検とは違い、比較的罪の軽い事件が対象となる書類送検の場合は、不起訴になることも多いそうです。
告訴取り下げを取り付けたのに、結局検察に書類送検されてしまった今、オンユにとって今後考えられる最善の結果は「不起訴」です。
不起訴になるには?
そこで前置きが長くなりましたがオンユが不起訴になる可能性について知っておきたいのですが、検察が不起訴と判断するのは、３つの理由によるようです。
1.嫌疑なし・・・被疑者は罪を犯していない
2.嫌疑不十分・・・被疑者が犯罪を起こした疑いはあるが決定的な証拠がない
3.起訴猶予・・・被疑者は罪を犯したが、今回は不起訴とする
3つ目の、罪を犯したが今回は不起訴とする理由としては、被疑者が深く反省をしている場合、被害者と示談が成立している場合、犯罪が軽度で再犯の恐れが無いと判断される場合などがあります。
ちなみに日本では、検察まで送られた事案が「嫌疑なし」と「嫌疑不十分」で不起訴となる可能性は極めて低く、不起訴となるケースの90%以上は、3つ目の、起訴猶予であるのだそう。
オンユの場合も、警察は報道機関に対して
”現場のCCTV(監視カメラ) の分析結果、事件現場は死角になっており、オンユが被害者を触っている姿はカメラに写っていなかった。しかし被害者と目撃者の陳述が明確で、CCTVに写った周辺の動きがその陳述と一致し、信憑性があると警察は判断した。”
と発表しており、これはつまり、カメラに写っていなくとも「嫌疑不十分」にはならないと判断している証拠です。
この状況で嫌疑不十分と検察が判断することは考え難く、最後の「起訴猶予」を勝ち取ることこそ、被疑者にとって最も重点を置いて取り組むべきことだという結論になります。
その起訴猶予になる条件ですが、さらに詳しく挙げると…
・被害・罪が大きくない
・被害の弁償がされている
・被害者の処罰感情が乏しい
・前科・前歴がない
・反省の念が客観的に認められる
・再犯のおそれが乏しい
オンユの場合、全ての条件が満たされていると言って良いと思います。
そしてまた、警察は親告罪では無いからとして今回の事件を送検しましたが、事実上は、告訴が取り下げられたことを検察官が考慮して、被害者が処罰を望んでいないならば、ことさらに裁判によって処罰を決する必要が低くなったと判断し、不起訴処分を下すことは一般的であるのだそうです。（ただこれらは日本の事例を日本の法律家の方が述べられている文章を参考にしただけなので、韓国の場合はどういう傾向があるなどは分かりません。）
こうなってしまった状況では、あとはただただオンユの「不起訴」を祈ります。
これまでの流れ
→オニュが書類送検?!告訴取り下げ?!
→オンユ騒動に対してソウル江南警察署「防犯カメラ映像を分析中」
→オンユに関して新たな発表「オンユが触った場面は写っていなかったものの…」
→オンユ「青春時代2」降板…信じられない。
→オンユのテーブルの上で踊る女性に感じる率直な疑問
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